理系の企画力！

理系の企画力!-ヒット商品は「現場感覚」から (祥伝社新書167)

建機メーカーや工作機械メーカーが、通信とITという自社技術とは違う分野の技術を活用した事例を紹介しました。このように、複数の異なる技術分野を結合させることによって、ダントツの製品が生まれると一言で言い表すことができますが、その実現は容易ではありません。それは、一人の技術者が、複数の技術分野に通じていることがあまりないためです。
同じように、一つのメーカー内で、製品のコアをなすような技術については十分な蓄積があるとしても、異なる分野の技術についてはほとんどないことが珍しくありません。そうした技術について、楽に短期的な成果だけを求めようと思って社外に頼りすぎると、結局は社内に技術が蓄積されず、やがて何もなくなってしまうのです。これは、メーカーが乗り越えなくてはならない大きな壁です。

この先、競争がますます激しくなってくると、成功は、圧倒的な製品またはサービスを提供できるかにかかってくるようになり、それを実現するには圧倒的な技術か、あるいは他社にはできない異分野を巧みに組み合わせる技術が必要になります。
その結果、技術者はどうしても自分の専門分野に閉じこもりがちです。もちろん自分の専門分野については深い知識と洞察力を持っていなければならないことは論を待ちません。それに加えて、他の分野の知識、それもどのような分野を持ってくるべきかという目利きこそ、成功する上で極めて重要な資質といえそうです。

感想
これもアイデア発想法を扱った本の一種かな。結構面白い内容ではあったけど、やっぱり読んだだけでは何の意味もない。これを活用して実際に考えてみることだよなあ。時間をとって挑戦してみなくちゃ。