- 作者: ロバートキヨサキ,白根美保子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2001/06/27
- メディア: 単行本
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投資家レベル4 長期的投資家
投資に関する決定に自分で積極的に参加し、自分の目標を達成するための長期計画もしっかり立てている。このレベルでの投資は単純にしておくにかぎる。大儲けしようなどと夢を見ない方がいい。堅実な株と投資信託に投資をするのがいい。
将来は経済的に豊かな生活を送りたいと思っているが、危険を冒すことがきらいで、投資について学ぶことに多くの時間を費やすよりも、自分の専門的な仕事、会社での地位などを大切にしていきたいと思っている人は、レベル4の投資家になることが絶対に必要だ。
「人生で大切なのは何が起こったかではなく、起こったことにどんな意味を持たせるかだ」
実り豊かでしあわせな人生を送るための秘訣の一つは、どんな変化が訪れようと適切に対応できるように、つねに柔軟性を持っていることだ。つまり、どんなことからでもプラスの面を引き出せるように反応できることが大切だ。
感想
金持ち父さん第二弾。今回調べて初めて知ったけど、金持ち父さんってシリーズ化されてたんだね。10冊以上も。鉄は熱いうちに打てって言うし。さすが、お金に強い人は機を逃さないんだな。
この本では、人の働き方を従業員(E)、自営業者(S)、ビジネスオーナー(B)、投資家(I)に分類し、それぞれの特徴について述べている。どのエリアでも成功することは可能だし、どれがよくてどれが悪い、ということは言っていない。エリアの違いは、考え方・重視するものの違い。まあ、この本はB・Iに焦点をあてて書かれているわけだけど。
僕はEの立ち位置だな。現状もそうだし、タイプとしても。E・Sは安定をより求め、B・Iは自由をより求める。僕だって、自由には大きな価値を感じているけどね。でもそれは、安定・基盤があってこそのものだと思っている。自由なんて、今すぐ仕事をやめれば簡単に得られる。でもそこに未来はない。一時の満足なんて求めていない。足場をしっかり固めつつ、自由も確保していきたい。
ビジネスオーナーになればお金も自由も得られるってのは分かる。でもそこに辿り着ける人は、果たしてどれだけいるのか。日本の経済は低迷しており、終身雇用は崩れ、会社に勤めていたって安泰というわけではない。それは分かる。でも、それならば起業が安定への道なのかと言ったら、そんなことはとんでもない。自分が一から築くビジネスモデルと、現状既に稼動・機能しているビジネスモデル、どっちが持続可能性が高いかなんて、考えるまでもない。自分の方が優れていると思える人は起業すればいいよ。一度落ちたら、なかなか這い上がれないのが今の社会。僕はやっぱり、今の立ち位置を犠牲にしてまでお金や自由を得たいとは思わない。今の安定した立ち位置から得られる自由を使って、将来の激変に備えていくよ。それが一番確実な道だと、僕は考えている。
投資家の道について。そりゃあ、働かずして収入が得られるような立場になれるものなら、是非なりたいとは思うけど。この道も険しいよね。著者も言うように、有利な取引なんてものは、早晩知れ渡り、普及し、美味しくなくなっていく。情報社会の今はそれがさらに加速している。そんななか、常に利益を上げるためには並々ならぬ努力が必要。もちろん、どんな道を選んだって、上に行くためには努力は欠かせない。でも、投資の世界で生きていくのは、かなり難度が高いのではないかと。割合的には、失敗する人のほうが多い気が。失敗から学び、学習すればまた結果も変わってくるのかもしれないが、僕には、あまり費用対効果がいいように思えないんだよな。
とはいえ、投資を否定しているわけではない。こんなことを言いつつ、僕だって投資はしているからな。この本で言う、投資家レベル4。実のところ、現預金で持っているのは資産のうちの半分くらい。あとは株なり投資信託なり。まあこれは資産を増やすためではなく、保険だけどね。今後何が起こるか分からないから。安定志向ではあるけれど、リスクを取ることだって出来る。そうすることが、本当の安定志向だと思うし。
実は今日、ビジネスオーナーのエリアにいる人と話す機会があったんだよね。自分の生き方・考え方に確固たる自信を持っているように感じた。経験や実績がそうさせるのかな。やっぱり、密度濃い人生を歩んでいるのかなあ。その人は僕より若いんだけどね。もちろん、羨ましくは感じたけど、真似したいとは思わなかった。それが、考え方の違いってやつなんだろう。でも、自分を振り返るいい機会になった。漫然と生きていくより、定期的に生き方を見直していったほうが、満足感高く生きることができる。こういう機会は、今後も大事にしていきたいと思った。純粋に、別の世界の話を聞くのは面白いしね。