- 作者: 島地勝彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/04/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
自分がやがて死ぬということのリアリティー。つまらない暇つぶしではもったいなさすぎるし、自分の人生が可哀想だと感じるだろう。まず人生の出発点はそこからだ。
未知なるものへの好奇心や探究心が欠如した人は仕事でも大成しないと思うね。おいしい料理というのはアートなんだ。それを愉しもうとしない者、どう愉しんでいいのか分からないという者は、人生を豊かにする創造性に欠けているんだ。創造性に欠けた人間にいい仕事ができるはずがない。
一人の時間を豊かにするには、情熱と知恵が必要だと思う。一人で孤独だと思うのではなく、誰にも邪魔されない自由な時間をどれだけ豊かにしようかと真剣に考えるところから、人生の愉しみが広がっていくんだと思う。一人の時間を愉しめる人でなければ、二人の時間も愉しめないと思うんだよ。一人を持て余す人間は、二人になってもやはり相手と自分を持て余して、退屈な時間を過ごすんじゃないかな。
感想
6/8の講演会前に、通しで読んでおいた。といっても、ネットでの連載は全て欠かさず読んでいるため、復習って感じだけど。読者のコメントとその返答が追加されているけれど、本当にオマケみたいなもん。講演会に行くためだけに買ったので、それで別に構わないんだけど。それに島地さんは、「本は買って読まないと本当の意味で吸収できない」って考え方なんで、せめて島地さんの本くらいはね。改めて読み返してみても、やっぱり島地さんの言葉は響くなあ。
なんで島地さんに惹かれるのか考えてみるに、やっぱり僕とは正反対の性格だから、なんだろうな。自分とは全く違う、そして時には対立する価値観を持っている。今までとは違った視点を提示してくれるんで、それが新鮮に感じられるんだろうな。読んでいるうちに、島地さんこそ幸せに生きるための王道を進んでいるかのように感じさせる。実際、島地さんって人生を目一杯楽しんでそうだもんな。
今でも、島地さんの生き方が唯一の正解だ、などとは思わない。でも、ここにこうして幸せの実例があるんだから、そのやり方を試してみる価値はあるだろう。自分の枠にはまって生き方を制限するのではなく、取り入れられるものは何でも取り入れて、最終的に満足だと言える人生を歩みたい。そのためにも、島地さんからもっともっと学んでいきたい。明後日はとても楽しみだ。