シングルモルトを愉しむ
- 作者: 土屋守
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2002/11/15
- メディア: 新書
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モルトウイスキーの魅力の一つはその香味の複雑さだが、この味わいを決定する要因として挙げられる原料、仕込、蒸留、樽貯蔵などのプロセスのうち、酒造りの原点である発酵は(醸造酒のワイン、日本酒ほどには顕著ではないとしても)、もっとも重要だといっていいかもしれない。モルトの重要な香気成分、たとえばフルーティ、フローラル、青草や干草香、クリーム香、脂肪香等は発酵由来のものである。
モルトウイスキーの個性を決めるものは、製造方法が四割、残る六割を樽と熟成が生み出すのだ。
感想
前に「シングルモルトにも挑戦してみたい」って書いたことがあったけど、あれ以来、順調に攻略を進めている。初めて買ったのはタリスカーで、以後、ザ・マッカラン、ザ・グレンリベット、グレンフィディックとボトルを買っている。まずは定番どころってことで、販売量が多いものを選んでみた。今まで家で一人で酒を飲むことなんてなかったんだけど、ここのところはほぼ毎日飲んでいるな。といっても、酒には強くないため、一回に100mlも飲まないんだけどさ。味の違いも、大して分かるわけじゃないし。二つ用意して飲み比べてみれば違いが分かるけど、一種類だけ飲んでいるとどれも同じに感じてしまう。まだまだ自分のものになっていない。もっと極めていきたいと思う。
シングルモルトについての知識が全くないため、本を読んで基礎知識を入れることにした。ウイスキーに限らず、酒全般について全然知識がないんだけど。だから今回本を読んで、醸造酒と蒸留酒の違い、製造方法、スコッチの定義、ウイスキーの味わい方、そして各銘柄について、色々学ぶ事が出来てすごい収穫だった。ようやく基礎の基礎を知ることが出来たな、と。
普通、ウイスキーというと、色々な蒸留所で作られたウイスキーを混ぜ合わせたブレンデッドウイスキーのことを言う。それに対し、一つの蒸留所でつくられたものだけを瓶詰めしたものが、シングル・モルト・ウイスキー。島地さんのお薦めだったから何も考えずにシングルモルトからスタートしたんだけど、オーケストラのようにみんなで奏でる音楽よりも、ピアノのように一人で作り上げる音楽の方が好きな僕にはぴったりの選択だったな。種類も多いんで、収集心特性の面から見てもぴったりだし。飲む量は少ないから、種類を揃えていくのはかなり時間がかかりそうだけど。まあ、嗜みの一つとして末永く育てていくことにしよう。