40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

共感する女脳、システム化する男脳

共感する女脳、システム化する男脳

共感する女脳、システム化する男脳

共感とは、意識することなく、自然に他人の気持ちや感じ方に自分を同調させることをいう。人と人の間に流れる情緒的な空気を読み取ることや、意識的な努力なしに、自分を他人の立場に置き換えて考えること、人の気持ちを傷つけないよう細やかな気配りをしながら言葉を交わし、相手をいたわることである。絶えず声の調子や表情、特にまなざしに注意を払う。そして、どう感じているか、何を考えているかをそこから読み取ろうとする。


共感とシステム化は二律背反の関係にあることがわかる。共感する傾向が強すぎると、他人につけ込まれ、システムの中では最下位に置かれることになる。高い地位を求め、序列を上げようとすれば、ほかの誰かを蹴落として順位を奪わなければならない。


女の子と男の子の遊び方の違いを見ると、女の子のつき合い方は、何よりも感情の面でのつながりを重視しているのがわかる。誰かと親しくなろうとしたり、その誰かと自分の間、あるいは自分たちの「親友」との間にほかの子どもを割り込ませないようにしたりする。男の子の場合はそれとはまったく違う。関心があるのは活動そのものであり、競争に勝つことがいちばん重要になる。
裏返していうと、平均的にいって男の子の友人関係は親密さの度合いが低い。秘密をうちあけ合うことはなく、目と目を合わせて気持ちを伝えることもあまりない。体に触れ合うこともしない。
女性が友人との親密さを求めるのに対して、男性は、共通の趣味を持ち、同じ目的に向かって一緒に活動するための仲間を求める。男の子にとっていちばん重要なのは、一緒になって活動できるグループに入ることだ。そしてグループに入れば、今度はそこでできるだけ高い順位を得ることに関心が向く。



感想
本「ハイ・コンセプト」の中で、六つの重要な資質の一つとして挙げられていた「共感」。この本が参考図書として紹介されていたので読んでみた。自分自身がどういう傾向を持つ人間なのかを知るのは好きなので、楽しく読むことができた。


僕としては、典型的な男性脳(システム化が得意で、共感が苦手)なんだろうと思っていた。でも診断テストでは実に平均的でバランスの取れた結果となってしまった。
共感指数テスト 34点/80点 (日本人の男性平均は31点、女性平均は36点)
システム化指数テスト 24点/80点 (日本人の男性平均は28点、女性平均は18点)


共感指数テストでこれほど取れるとは思わなかった。僕には細やかな気配りって出来ないんだよね。相手の感情を読み取るのは苦手で、それを基にした駆け引きなんて出来ないし、興味も無い。だから、どんな時でも通用するような態度で接する。そのほうが楽ってのもあるし。まあ、明白に読み取れるような変化があるのなら、それに対応するけどね。基本、同じ人に対しては、いつでも態度は同じ。
ただ、調和は僕の求めるところだし、それが結果に大きく影響したのかな。競争を避けるのは相手を思いやる故、ってことか。実のところ、そういうわけでもないんだけどね。競争は嫌いじゃない。スポーツでは結構熱くなる。
でも負けるのは嫌いだからなあ。上には上がいて、それに対抗しようと頑張るのは不毛だと思っちゃうんだよな。修復不能な傷を負うこともあるし。費用対効果を強く意識するのも僕の特徴なので。だから、競争の少ないニッチ分野に興味がいったり、競争を回避する思考が育ったんだろう。「人は人、自分は自分」って思考とか。これは、共存を目指す女性寄りの思考。まあ、戦いが避けられないとなった時には、躊躇するつもりはないんだけど。


反対にシステム化指数テストは、もっと取れると思ってたんだけどなあ。その能力は高いと思うし。不必要・不適切な情報は切り捨て、本質に関わる適切なインプットだけを取り入れて物事を判断する、とか。効率を追求するのは好きだし、孤独耐性も完璧。人差し指より薬指のほうが長いし。(胎児期のテストステロン量が関係するとのこと)
「システムを自分の意のままにしたい、知り尽くしたいという欲求」も、持っていないことはない。でもこれは、費用対効果が関係するところかな。深めることで何が得られるのか、そもそも知り尽くすことは可能なのか。深い部分ほど効率は悪い。ならば、それが釣り合うところで留めておくのが賢い。そう思ってしまう。
興味の幅の狭さはシステム化する能力の指標。僕も本質では当てはまる。でも、そうやって視野が狭くなるのは嫌なので、意識的に幅を広くしようとしている。これが結果に現れた面もあるかも。


男性脳と女性脳、両者の優れた部分を上手く活用し、最大限の効果を得られるといいよな。政治面でも、仕事面でも、共感する能力はもっと必要だと思う。自分が正解だと主張を押し出すようなやり方では、いい結果が得られない。譲ってばかりでも困るけど。
効果・効率を上げる点で、それらを仲立ちできる存在になれるといいな。