村上海賊の娘
- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/10/22
- メディア: 単行本
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- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/10/22
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本屋でぶらぶらしていた時に、この本の文庫本が目に付いた。そういえばそういう本もあったなあ、話題ということは面白いんだろう。ちょうど、戦国時代について詳しくなろうとしている途中で、時代もぴったり。文庫本は出たばかりだけど、単行本は3年前の発刊で、図書館でも待たずに借りられたので早速読んでみた。
泉州海賊の、「面白い」奴であることに全てを賭けた生き方。それは、自分の命よりも優先される。日々を平坦に、穏やかに生きることを目指している僕とは正反対で、でも別に反発する気持ちなんかはなく、一瞬の輝きを求める生き方もあるんだなあと考えさせられた。結局、この世に何かを残せるわけでもないし、何かを悟れるわけでもない。全ては、自分がいかに満足して生きられたか。目指すところに違いはなく、劇的な分、あちらに分があるかもしれないね。
あと、一向一揆宗の宗徒の生き様。念仏を唱えれば救われる。それが信じられる根拠なんかは求めず、ひたすらに信じる。そして、その信仰に殉じて信長勢と戦う。盲目ではあるけれど、ひたすら一途。これもまた、考えされられた。いつの時代にも、全てを捨てて信仰に生きる人はいる。そうなるには、そうならざるを得ない背景があるのかもしれないけど。
人はそれぞれ、自分の道を歩いている。そこは他人にどうこう言えるものではなく、自分一人のもの。どう生きるか、どう充実させるか、それぞれが考える必要がある。例えその道が僕とは相容れないものであったとしても。僕も、彼らと同じくらいの覚悟を持って、今後を生きていきたい。まあ、既に目標は定めているわけだし。その実現に向けて全力で進んでいきたい。