40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

ネット未来地図−ポスト・グーグル時代20の論点−

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

感想
ネット時代がもたらす変化について20の論点を扱っている。どの論点も興味深かった。

特に、テレビビジネスは崩壊するっていうのが面白かった。日本ではテレビ局が凄く儲かっており、平均年収は1500万円にも達している。これは、放送免許が寡占されていることが原因らしい。チャンネル数が少ないため、番組制作会社はテレビ局に番組を売るしか手段がなく、下請け化してしまっている。全ての利益をテレビ局が吸い取ってしまっているのだ。
アメリカの構図はこれとは異なるらしい。番組の権利は制作会社にあるし、多数のチャンネル数があるため、自由に放送権を売ることができる。テレビ局との立場は逆転し、今や3大ネットワークの全ては製作者側に買収・合併されてしまっている。
最近は日本でも、CMカットが当たり前になり、テレビ局の広告システムが崩壊しかかっている。そこで、番組と番組の間にCMを入れるのではなく、番組の中に広告を含ませるという方法が主流になってくるだろう。そうなってくると、番組を作る側の力が強くなってくる。大事なのは中身であって、どこが放送するかは問題ではなくなる。コンテンツはオープン化され、様々な媒体によって広く流布されていくことになる。別に、ニコニコ動画で番組が流されたって問題ないのだ。逆に、広告を載せる側からすれば、人々に広く視聴されることになるんだから望むところなのだ。
テレビ局の崩壊は今後10年以内にやってくる。対岸の火事みたいなもんで、高給取りの末路がどうなるのか興味深く観察することにしよう。