40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

打たれ強くなるための読書術

打たれ強くなるための読書術 (ちくま新書)

打たれ強くなるための読書術 (ちくま新書)

「知的に打たれ弱い」というのは、「物事には常に一つ正解がある」と単純化して考え、おまけに「正解はどこかの本に書いてある」と思ってしまう態度を言う。このような態度の危険性は次の点にある。一つは、正解と信じたものを発見すると、そこで判断が停止してしまうという危険性である。ある本に書いてあることが正しいと思い、それ以上探索し考えることを止めてしまうと、もうその正解は動かないものとなる。これはカルト宗教の信者の心理的態度とよく似ている。


知的に打たれ強くなるためには、分からない、あるいは完全には分からないという中途半端な状態に耐えることが要求される。だから、判断をカッコに入れるという作業はあらゆる場面で求められるのである。これはかなり高度な知的作業であり、宙吊り状態に耐えるというのが成熟読書の要だと言っても良い。
単線思考は短絡的であると同時に、他の可能性を考えてみることをしない思考法だ。これに対して複線思考は一見すると一つの推論の経路がもっともらしく見えても、他の経路は考えられないのだろうか、と問いかける思考法である。


本を読むときには線を引く。読んでいて「ここが大事だ」と思った場所だけでなく、著者の言うことに同意できない場所、疑問を感じる場所にも線を引く。本当はこちらのほうが重要である。なぜなら、あなたは疑問を持つことによって知的に打たれ強くなり、自分の考えを形成することができるからである。


分析読書の骨子は、著者の主張を「事実」「推論」「結論」に分解して、事実については「信頼性」を、推論については「妥当性」を、結論については「説得力」を批判的に評価するというものである。これは本だけでなく、議論の相手、論文等に置き換えることもできる。あらゆる知的作業に共通する主体的な活動なのである。
本から何かを受け取る一方という受動的読書ではなく、逆に自ら本に問いかけるという能動的な読書が必要。そのような能動的探索は問題の発見につながる。



感想
最近はよく本を読んでいるが、その内容を十分に吸収しきれているだろうか。もっと効果的な読書に仕方があるのではないだろうか。そんなことを思い、この本を読んでみた。本の探し方や、読み方を扱っている。結構納得出来る部分が多かった。これも参考にして本を探していこう。