コンサルタントの「質問力」
- 作者: 野口吉昭
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/03/19
- メディア: 新書
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モノがあふれている今の時代、ユーザーからどんな商品がほしいかを聞き出してそのまま商品化しても、ヒットする可能性は低い。誰でも思い付く様な、ありがちな商品に落ち着くからだ。人が驚く、人が喜ぶような付加価値が求められている。
ニーズを把握した上で、自分達のシーズを駆使して、人々のウォンツに働きかける商品やサービスを提案することである。その提案が「今まで気が付かなかったけど、私、こういうのが欲しかったんだよね」と受け入れられたときに、はじめて商品がヒットする。
コンサルタントの質問力 ?仮説力 ?本質力 ?シナリオ力
?仮説をしっかり立てておけば、インタビューは単なる情報収集の場ではなく、仮説を検証する場となる。また仮説を立てることにより質問の的も絞れ、その分得られる情報も深いものになる。
?インタビューでは、フレームワークを頭の中に思い浮かべながら次の質問を考えるのである。つまり、フレームワークで全体像を確認し、今いる「場」のポジショニングを客観視するのだ。
ロジックツリーやフレームワークはあくまで整理のボックスや引き出しでしかない。シナリオ力をつけるには、これら整理能力とその組み合わせ、順位付け、比重付けの能力の統合化が必要なのである。
感想
質問って苦手なんだよね。まあ、興味関心がなく、自分に影響のあることとして真剣に聞いていない、ということが最大の問題点であることは分かっているんだけど、それは置いておいて、「何か!」と自分を強いてみても、ろくなことが思い浮かばない。興味関心以前に、質問をする・できるようになるための基礎力みたいなものがないかと考えている。そこで、この本のタイトルに引かれてAmazonで購入してみた。
読んでみると、コンサルタントがクライアントに質問するときの技術についての本で、必ずしも僕の状況にマッチするものではなかった。下調べをして土台を作っておくことが重要なのは分かるんだけど、そうじゃなくて、質問するための思考の型みたいなものがあればいいのにな、と思ってたんだけど。もっと言ってしまえば、押さえておくべき汎用的な質問リストみたいなものでもよかった。そんな甘いものでもないんだろうけど。
まあでも、突発的な事態にも慌てないよう、いつでもどんなことでも情報を集め、文章やデータの形で残しておくことは有用だと思った。また、3Cや4Pなどのフレームワークを磨いておくことも思考の型を形成するのに役に立つと感じた。いつでもそういう視点を持って話を聞いていれば、人とは違った注目点を見出すことができると思う。戦略脳の本でも定石の大切さは説かれていたし、本格的に磨いてみようかな。
必ずしもどんぴしゃの本ではなかったかもしれないが、自分の幅を広げるためにもどんな知識でも吸収して自分のものとしていきたい。