コメント力を鍛える
- 作者: 有田芳生
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2002/11
- メディア: 新書
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「ひとは愛するもののほか知らない、知識がより深く、より完全になるべきであるならば、愛、いや激情は、より強く、より烈しく、より活発にならねばならぬ」 ― ゲーテ
心に伝わる言葉、コメントとは、良い表現や良い比喩があるから相手に感動を与えるというものではない。単純に言えば、気持ちである。自分の思いをどれだけ相手に伝えたいかというモチベーションなのである。語る人間が自分の生活の中で身に付けて発した言葉だ。聞き手はそこに相手の人生や内面を垣間見ることができる。「なるほど」という納得はそこから生まれる。
感想
「コメント系」の最後の本。ただこの本は、これまでのものとは少し毛色が違った。テクニックや手段としてのコメントではなく、その前提となる自分の内面、態度、姿勢について言及された本だった。確かに、真の人間関係を築くためには表面だけ取り繕っても仕方がない。それはいずれ剥がされることになるため、自分の内面から変えなければ意味がない。それは良く分かっている。でも、それを踏まえた上で、僕としてはその内面をどのように実際に表現していくかを知りたかった。まあ、これまで読んだ本でそこらへんは何となく掴んできたので、この本はその仕上げとして、核の部分を再認識させるためには良かったのではないだろうか。