最強の経営手法TOC
- 作者: 山中克敏
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/07/01
- メディア: 単行本
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これからは小回りの効く100人以下の組織でないと時代に取り残される。企業の時代から個人の時代へ。日本製造業の最大の弱点は、管理は強化されているが、一人ひとりの持つ能力を十分に発揮させることが出来ていないことにある。
TOCが目指す企業活動は三つ、第一がメイクマネーの共通意識、第二が制約条件の解消、第三がリソース集中。TOC活動成功への決め手は、一人でも多くのメンバーがこの三つのキーワードを理解し、日常業務に活用するようになることである。これらのキーワードを基に考え、行動するようになれば、自ずから成果はもたらされる。
環境の変化の速さと大きさは想像を超えている。市場に新製品を投入しても、かつてのようなライフサイクルで売上が変化するのではなく、あっという間にピークを迎え、あっという間に寿命が尽きる。こういった環境変化に対応するためのキーワードが、リードタイム短縮である。環境の変化にすばやく対応するためには、身軽さが決め手だからだ。
本来一つであるべき組織が、分業化の基に分断され、部門間のコミュニケーションが悪くなっていることが、全社最適を拒み、制約条件を見にくくしている元凶である。(営業と技術を一つの部門に、等)
感想
TOCの本。もうこれまで何冊もTOC関連の本を読んできたから、そろそろ新しい気づきは得られないかな、と考えていたのだが、その予想に反し、かなり色々なことを考えることが出来た。かなり面白い。この本で描かれてるのはノンフィクション。実在する企業の導入物語だ。その圧倒的なリアリティが説得力を生んでいるのかもしれない。
TOCで大事なのはツールではなく、ビジネスマインドを育成すること。確かにその通りだと思う。小手先のテクニックだけで劇的な効果を上げることなんて不可能だろう。みんなが一つの方向を向いて行動するとき、大きな力が生まれてくる。
改革にはトップの決断が必要なんだけど、今僕ができる範囲での改革を進めていきたい。