３時間で「専門家」になる私の方法−ＩＴジャーナリストの超情報収集・整理術−

3時間で「専門家」になる私の方法

見出しを並べ、その本文も拾い読みし、その行間にある雰囲気みたいなものをうまくすくい上げることが、実のところインターネット時代のクオリアの本質だと言ってもいいと思います。重要なのは、一本一本の記事を穴が空くほど深く読み込むことではありません。そうやって深く読み込むことによって、その一本の記事だけに対する読解力は高まるかも知れませんが、それは「木を見て森を見ず」という落とし穴に陥りかねない危険性もはらんでいます。そうではなく、あくまでも軽やかに、あくまでもフットワーク軽く、様々な記事を拾い読みして、その記事たちの間に漂っている空気感や雰囲気みたいなものを、うまくすくい上げていくこと―それこそがインターネット時代のクオリアを掴み取る新たな方法なのです。

時系列での比較という作業は、実に重要なのです。世の中で起きていることは、突然変異のように発生するわけではありません。たいていの事象は、歴史的な背景があって生じ、何らかの時間的な変遷や経緯を経ているものなのです。ある時間、ある一瞬だけに視点を固定しているのとは、まったく異なる世界がそこに拓けてくるのです。

感想
かなり人気の本で、図書館で予約していたけどなかなか届かなかった。そんなに分量のある本ではないので結構早く読めたんだけど、まあそれなりってとこかな。専門家が使う驚きの情報収集術ってのは特になかった。僕自身、ネットでの情報収集は結構やるし、自然と身に付いた調べ方ってのもあったし。一つ一つをじっくり見るのではなく、全体を俯瞰しつつ見るってのはやっぱり基本だよね。その基本をちゃんと押さえられているのが分かったという点では、安心できたというか。あと、ブログとか2chとかはあまり使いこなせていなかったので、この本でお勧めされていた方法を試してみようかな。