生き方−人間として一番大切なこと−
- 作者: 稲盛和夫
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2014/07/01
- メディア: 単行本
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著者は京セラ、KDDIの創始者。その成功体験が話に説得力を与えている。「思ったことは実現する」ってのは、真実だと思う。色々と付帯条件は付くんだろうけど。だからこそ僕も、大きく目標を掲げ、それに向かって邁進していきたい。
それはいいんだけど、この本は哲学的すぎるというか、ちょっと宗教がかってきているように感じた。著者が仏門に入ったことも大いに影響しているんだろう。もっと客観的な立場から書いたほうが、多くの共感を得られるんじゃないかと思った。ただ、そうは言っても人は誰しも自分の立場からしか考えられないわけで、そうした色々な見方が合わさって世界が形作られている。合わなければ取り入れなければいいだけの話で、そうした多様性はあって然るべきなので、これでもいいんだろう。
「日本人の美徳」とかも強調するので、ちょっと前に読んだ「日本の安心はなぜ消えたのか」を頭に思い浮かべながら、「それは違うんじゃないかな」と思いながら読む部分もあった。著者の見方を排除するわけじゃないけど、僕としては「日本の安心」の見方のほうに立場を定めたいと思う。
とは言っても、やっぱり成功者の言葉には重みがあるなあ。揺らがない、確固たる信念というか。そうやってしっかりとした信念を持っているからこそ成功できるのかもな。どんな信念を持っているか、ではなくて。ここら辺も「思いの強い人は成功する」というのと通じるものがあるのかもしれない。だとしたらなかなか面白いなあ。