40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

経営パワーの危機

情報の断絶を解消し、共有化を図るために、何でも報告させるのは意味がない。必要もない報告書を作らせ、それを使わなかったり書類をゴミ箱に捨てていけば、それは会社の現金を捨てるのと全く同じ行為だ。過度の管理システムを持てば、スピードや柔軟性を殺しかねない。トップが過度の報告を求めると、組織のエネルギーを意味なく内向させる。日常的に押さえておく管理ポイントは減らし、それが異常を示した場合は、そのときだけ臨時にあれをチェック、それも異常なときには次にこれ、という具合につなげて連鎖ロジックで原因を追いかける。

一人の社員に複数の仕事を兼務させることがやたらに好きな企業は辻褄合わせをしているだけのことが多い。トップが「皆でやれ」というのも危険信号だ。「お前やれ」と言える社員がいないなら、中途半端にやらせるよりそのことはすっかり諦めたほうがよいかもしれない。技術の分かる経営者ほどこの傾向が強い。よく言えば技術が見える分だけ、あれもやらねば、これもやらねばと心配になるのに違いないが、悪く言えば組織の束ね方を知らない。


感想
前作に引き続き、参考になった。こういった系の本は今後も読んでいきたいなあ。三枝さんはこの2冊以外にも本を出している。図書館で予約しているので順番が来るのが楽しみだ。