銃・病原菌・鉄−一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎−下
- 作者: ジャレドダイアモンド,倉骨彰
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2000/10/02
- メディア: 単行本
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われわれの考察の結論は、次の二つである。技術は、非凡な天才がいたおかげで突如出現するものではなく、累積的に進歩し完成するものである。また技術は、必要に応じて発明されるのではなく、発明された後に用途が見出されることが多い。この二つの結論が、記録が残っていない古代の技術に、もっとよく当てはまることは確かである。
感想
中盤は上巻と同じような内容が続いてかなりダレたんだけど、発明について、また肥沃三日月地帯、中国がなぜ衰退したかの説明部分なんかはかなり興味深かった。やっぱり読んで良かった本だった。人間が、自分の才能にではなく、その環境にいかに依存した存在であるかを強く認識させられた。もちろん、個々の時代ごとに見れば能力がある人がいい暮らしができるんだろうけど、もっと広い目で俯瞰して見た時、人は環境に逆らっては物事を成し得ないんだなあ。なんかある種の達観が得られた。こういう知識をどこかで披露してみたいなあ。