しがみつかない生き方

しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)

直感は大事だが、あまりにはっきりと評価が決められることについては、むしろ「これは後になって変わるかも」と疑ったほうが本当は良いはずなのだ。そもそも人間のやることは、白か黒かはっきりしない、絶対的な正解はないもののほうが多いと考えるのが良いのではないだろうか。
「まあ、今のところはそう思っているのだけれど、もうちょっと様子を見てみないと何とも言えないね」といった曖昧さを認めるゆとりが、社会にも人々にも必要なのではないだろうか。
そしてこの「曖昧なまま様子を見る」という姿勢はまた、自分と違う考え方、生き方をしている人を排除せずに受け容れるゆとりにも、どこかでつながるものだと思われる。

感想
なかなか面白かったが、新しい知識が取り入れられたか、というとちょっと微妙かな。僕自身、この本の対象としているような、「頑張るのに疲れた人」ではなくて、どちらかといえば「勝間タイプ」の自己成長に積極的な人の部類に入るしな。
「曖昧なまま様子を見る」というのも共感できる考え方ではあるけれど、既に身に付けているものだしね。やっぱりバランス感覚が重要。自分の価値観を再確認するという意味では良かったのかな。ある意味、そういう思考法を既に身に付けているから、精神的に病むことなく元気に生活できているのかもな。