40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

歴史の嘘と真実

ヒミコとは、日巫女つまり太陽を祭るシャーマンであったと考えられるのである。ところが、そのシャーマンの死んだ年に、日本で90年ぶりの皆既日食が起こっている。これは果たして偶然だろうか。私の考えを言えば、決して偶然ではない。ヒミコは、日食という事件によって、神威を疑われ殺されたのである。そして、彼女の仕事は、宗女のトヨに受け継がれたのである。そして、実は、このことが、「アマテラスの岩戸隠れ」という神話の原形ではないかと、考えられるのだ。


日本神話の神々は、天つ神と国つ神という二つの階級に分かれている。天つ神はその名のとおり天の神であり、皇祖としてアマテラス以下高天原に住む神のことである。その神々が天上の世界である高天原から、この国つまり日本にやってきた。その日本に元からいた神々、それが国つ神なのだ。
この神話について、どのように解釈すべきか、最も簡単な解釈は、天つ神は外から来た「渡来神」であるということだろう。オオクニヌシは国つ神の長だった。つまり、この国はもともとオオクニヌシが支配していた。それを、アマテラスの孫であるニニギノミコトが、譲り受けたのである。謙譲の後、オオクニヌシは永遠に隠れた。その隠れ場所が島根の出雲大社である。(最高神アマテラスは伊勢神宮に祀られている)


源頼朝徳川家康は色々と似たところが多い。ともに幕府の開設者であることは勿論だが、生い立ちや境遇もよく似ている。まず、幼少の頃に父親を殺されたこと、虜囚になって他家の飯を食ったこと、それにもかかわらず辛苦の末に天下を取ったことなどである。
家康が豊臣家を無残にも滅ぼしたのは、頼朝が義経らを滅ぼしたのを見習ったのではないか。家の存続の障害になる可能性を、少しでも持っている者は消せ―これが家を保つ鉄則である。たとえ相手が幼児であろうと決して許してはいけない。頼朝が何故そういう考えに到達したか、それは理解できる。皮肉なことに、彼自身、敵に情けを受けて許された子供だったのだ。平清盛は、はじめは邪魔になるライバル義朝の遺児は皆殺しにする計画だったが、一族のバア様の嘆願に負けて、頼朝の命を助けた。その結果、自分の孫やひ孫たちが殺される運命を招いたのである。


感想
かなり面白い本だった。「卑弥呼=アマテラス説」や「天つ神と国つ神について」とか。10年前の本なので、今となっては新解釈が出ている部分もあるのかもしれないけど。日本の神話を勉強してみるのも面白そうだな。今度機会があったら取り組んでみよう。
その前に、日清戦争以降の日本史についてちょっと突っ込んでいこうと思っている。歴史ってのも奥が深くて楽しそうだ。