40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

侵略の世界史

事実として生起した過去の歴史は一つであっても、ある時間を経過した後世から記述された歴史は、書く者の立場や意図によって様々に変化するのもやむをえないことである。書かれた歴史は一つではなく、多様であることを知ることが、まず大切である。
同じ歴史事象でも、対立する国家間では正邪、善悪が全く相反することがある。独立国の歴史は、国益中心に自己解釈権があるからである。
だから韓国の歴史認識と日本のそれを一致させることなど、できるはずがない。それよりもまず、われわれは、謀略的な東京裁判史観を取り払い、次に当然のこととして歴史の主体性を取り戻し、自国の歴史をわれわれの手で書くことが焦眉の急である。これを世界史にも広め、日本から見た世界史、東洋から、広く有色人種から見た主体的な世界史に書き直さねばならない。


乏しい食糧をめぐる激しい争い、そして略奪を生存のための当然の権利と考えるヨーロッパ人の性向は、ここに由来するのである。高緯度立地、太陽光の乏しさ、作物の生育に必要な夏の雨量の少なさ、氷河時代の影響を受けた石の文化と沼沢地など、ヨーロッパの風土はどれをとっても農業で暮らすにはあまりにも酷しい環境である。したがって狩猟や牧畜、酪農が生活の基本にならざるをえない。


日本における江戸時代は、戦争のまったくない平和が260年も続いた世界的にも珍しい時代であった。このため人口は倍増し、学問や芸能で国民の質が著しく向上した。このことが幕末の混乱と外敵の襲来という国難を見事に処理し、明治維新から一挙に近代化を成功させた真の原因である。江戸時代なくして明治はなかった。


感想
オーディオブックで聞いた本の第二弾。歴史認識が立場や意図によって異なるのは当然ってのは、なんだか新鮮に感じた。でも考えてみればそりゃそうだよな。それを一致させることなんて出来るはずがない。諸外国においても、ジャンヌダルクの扱いが英仏で異なっている。だからといってそのことで両国間がぐちぐちやってたりすることはない。相手には相手の見方があるってことを認めており、それが当然ってことなんだろうな。韓国や中国が日本に対して彼らの歴史認識を押し付けるのは、だからそういった流れに反することだ。そして、それに日本国民全員が一致して反発しないのも問題だ。だからこそ彼らもその姿勢を改めることがない。状況が変わらないのは、やっぱり国外だけでなく国内にも、そうすることで利益を得ている人達がいるからなんだろうな。色々な情報統制や操作に流されず、何が真実かを常に追い求めていく姿勢をこれからも保っていきたい。
それにしても、歴史ってのは楽しいなあ。もっともっと色々なことを知っていきたい。