40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

電子書籍の衝撃

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

出版ビジネス
→360度契約に基づいたエージェント的な役割の小さなチームへ。書き手のサポート。
料理屋、本、映画・DVDのマイクロインフルエンサー
→タレントやランキングのようなマスモデルに基づいた情報経路から、ソーシャルメディアが生み出すマイクロインフルエンサーとフォロワーの関係へ。


感想
最近、『たぬきちの「リストラなう」日記』ってのを読んでいる。Web版R25でその存在を知り、興味を引かれて、その1から全部読んでいる。出版業界の今後ってのはかなり大変そうだなあ。うちの業界も電子化による構造転換が進んでいる業界であり、どんどん企業数が減っていってるし、他人事じゃないんだけど。リストラにも、そのうち直面するかもしれない。合併の噂がしばらく前から囁かれているし。その予行演習ってわけじゃないけど、いろんなケースを知っておくのも悪くないだろうと思って。
この本は、その「リストラなう」で紹介されていた本。著者の佐々木さんの本は、これまで何冊か読んだことがある。今回、キャンペーンで電子書籍版が110円で買えるということを知り、即購入した。電子書籍ってのがどんなものか試してみたいってのもあったし。iPhoneは持ってないんでデスクトップパソコン上で読むことになったんだけど。
なかなか面白い本だった。特に、書籍・雑誌の流通の成り立ちと現状から、出版業界が抱えている問題点がよく理解できた。iPadキンドルみたいなツールが今後この業界をどのように変えていくのか、とても楽しみだ。変化ってのは、傍から見ている分にはすごく楽しいからな。当事者となるとものすごく大変なんだけど。
それと、僕がいつも読んでいる「スゴ本」サイトまで取り上げられていた。こうやって自分の知っている世界が繋がっていくのは何か嬉しいなあ。『本の中身ではなく、その本を取り巻くコンテキストが大事』って考え方は、『読んでいない本について堂々と語る方法』って本でも指摘されていたものだな。あっちのほうが詳しく論じられていたけど。本が溢れ細分化していくこの世の中、個々の本に入り込んでいくのではなく、そうやって総括的に見ていかないと追いつかないんだろうな。そしてその世界は、自分の興味・理解が及ぶ狭い領域に限定される。その領域を少しずつ広げて、充実した、多面的な自分の世界を形成していきたい。