昭和史 戦後篇
- 作者: 半藤一利
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: 文庫
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感想
5月に「昭和史−1926−1945−」を読んだけど、これはその続編で、昭和の戦後を扱った本。東京裁判や憲法改正などよく知られた出来事ではあるけれど、その舞台裏を詳しくみていくことができたので、かなり興味深かった。そこから戦後の復興、高度経済成長に向かっていくわけだな。過去をこうして深く振り返ることができたのは楽しかった。それはいい。でも、大切なのはこれからどうして行くか、だよな。
著者が、あとがきで語っていること。これからの日本に訪れるかもしれない時代のこと。本当、そうなってしまいかねないと僕も思う。前作の感想でも、その思いを書き綴った。政治が停滞し、何も動いていない現状。党内の勢力争いに終始し、問題は山積みのまま。民主主義でみんなの意見を取り入れていては結局中途半端のどちらも望まない結果になってしまう。ならば絶対権力者が全てを決め、引っ張っていくしかないんじゃないか。そしてその道の先には・・・。僕も含め、国民全体に全然危機意識が足りない。「まあ、何とかなるだろう」って。今まではそれで本当に何とかなってきたかもしれない。でもそれが今後も続くとは限らない。何ともならず、気付けばいつの間にか・・・、という事態にもなりかねない。行動できるときは限られているのかもしれない。今しかないのかも。
世界には可能性が溢れている。この一瞬一瞬で、その無限にある選択肢をどんどん絞っていっている。僕は、その選択肢のうち最良のものを選んでいるか?後悔はどの道だってするのかもしれないけど、それでも「これしかなかった」って言えるほど納得できる、満足できる道を選んでいるか?そういうことを念頭に置きつつ、全力でこの生を味わっていきたい。