源氏物語 巻1
- 作者: 瀬戸内寂聴
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/12
- メディア: 文庫
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「こうなればもう、家柄とか、容貌などはとやかく問題にしますまい。どうしようもない出来で、性質がひねくれた点さえなければ、ただ一筋に堅実で、静かな落ち着いた性格の女をやはり、最後の頼りとして考えておきましょう。もしそれ以上のたしなみや気働きがあったとしたら、拾いものだと喜んで、少々もの足りない面があっても、強いてそれ以上は需めますまい。信頼ができて、あまり嫉妬やきでなく、こちらを気楽にさせてくれるような性質さえ見きわめたら、表面的な情愛などは、自然に後から身に備わってくるものですからね。」
源氏のしおり(訳者解説)
成立し難い恋、無理な恋、邪魔のある恋、許される恋等、気苦労の多い恋に挑む時だけ、源氏は情熱がかきたてられる。いわゆる据え膳には全く興味も情熱も湧かないのである。後につづく源氏の恋のすべては、この独特の源氏の性質から出ていることを読者は承知しているべきである。
感想
前々から読みたいと思ってたんだけど、かなりの長編ってことで手を出せずに来ていた。なにせ全10巻だからね。最近ようやく他の読みたいものも一段落してきたし、遂に挑戦してみようかな、と。源氏物語については、作者が紫式部だってことくらいは知っているけれど、その中身については全く知らない。手っ取り早く要約したものを探してもよかったけど、まあ折角だし、じっくりと楽しんでみようかな。ちゃんと最後まで読み通せるといいな。