無人島に生きる十六人
- 作者: 須川邦彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06/28
- メディア: 文庫
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本「微差力」でお薦めされていた本。興味を持ったんで読んでみた。
面白い話だった。これが実話だってんだから凄い。無人島に閉じ込められ、救援が来るのかも分からない絶望状態の中、ここまで整然と秩序立って生活できるものだろうか。海に生きる男として、頭の中ではこういう最悪の状態を予測し、覚悟も決めていたのかもしれないが、それにしても。
船長以下、指揮系統がしっかりしていたからこそ、うまく島内での生活をまとめられたんだろうなと思う。これが全員平等、民主主義で、なんてやっていたら早々に破綻していただろう。船長や、それを補佐する人達の人格あってのことだろうとも思う。今の日本の危機状態と比較しちゃうよね。色々と考え、調整しなくちゃいけないことは多いんだろうけど。
水を作り、火を作り、見張り台を作り、食料を集める。彼らのサバイバル能力は凄いなあ。ちょっと憧れちゃう。まあ、僕が身に付けたとしても、それを発揮する機会はないだろうし。費用対効果なんか考えるとね。まあ、絶対に無いなんては言い切れないわけだけどさ。
どんな絶望状態でも希望や力を失わない、確固とした自信と実力を身に付けたいもんだ。