はじめてのニーチェ
- 作者: 適菜収
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2010/06/08
- メディア: 単行本
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上等な人間と下等な人間が共存しているというのが普通の社会です。社会主義の根底にある平等主義は、唯一絶対神が存在しないと成立しません。最上段に座っている「神」とそこから派生したイデオロギーにおいて、人間は平等なのです。社会主義もキリスト教の亜流にすぎません。
ニーチェを読んでいて感じることは、結局、ニーチェは「楽しい世の中」にしたかったのではないか?ということです。
今の世界は嫉妬や恨みの原理により成り立っている。不健康な物語を信じ込まされていて、身動きのとれない状態になっている。でも、もっと美しいものや力のあるものを肯定し、健康的にやりましょうという話です。ニーチェが言ったことは、「目を覚まして物事を考えなさい」ということです。
感想
ニーチェについての本、八冊目。そして適菜さんの本、三冊目。予約していた本はこれがラストのため、ニーチェについてはこれにて完結。最後の本が「はじめての」ってのもどうかと思ったが。まあ、図書館で予約して届いた順に読んでいたので、仕方ないんだけどね。今まで読んだものの要約って感じで、良かったんじゃないかな。
8冊読んできたわけだけど、ニーチェの思想の全てを理解した、なんて言うつもりは無い。でもまあ、大枠のところは理解できたんじゃないかな。今までになかった知見を得られたし、僕の思想も深まったんじゃないだろうか。具体的なことはここでは繰り返さないけど、色々と考えることが出来て楽しかった。
それにしても、「ニーチェ」って名前だけは今まで何度も聞いたことがあったけど、その思想に詳しく触れることはこれまで無かった。ニーチェに限らず、そういう人っていくらでもいるよな。人以外にも。本当、世の中には知らないことがいっぱいある。その中には、触れることで僕の人生が180度変わるほどの衝撃を受けるものもあるのかな。多分あるんだろうな。そういうものを、これからも探し求めていきたい。自分をどんどん変化させていきたい。