鹿男あをによし
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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万城目さんの本3冊目。今回は奈良が舞台。奈良は去年色々と観光してきた所なんで、知ってるところが出てくるとちょっと嬉しかった。まあ、京都ほどの思い入れはないんだけどさ。
読みやすいんで、どんどんページを進めていける。ただ、今回の本には最初、あまり入り込めなかった。主人公の性格が合わなくて。女子高に臨時講師として赴任するんだけど、「生徒に感情的に接する先生ってどうなんだ?」と。生徒と先生は対等の存在じゃないんだから、教育者としての自分をしっかり意識してくれなくちゃ。あと、詳しくは描かれていないが、授業もちゃんとできていたみたい。しかも、たった2ヶ月の教師生活で生徒にも人気があったとか。大学での人間関係構築が上手く行かなかったから女子高に来ることになった主人公なのに、そんなに上手くいくものなのか?まあ、そこの部分は深く突っ込む対象じゃないんだろうけどさ。
伏線が収束していく後半は良かった。すごく引き込まれたし。奈良という舞台を活かし、歴史や神話と絡めた話は面白い。僕にとっては長い序章だったけど、一冊読み終われば、読んで良かったなと思えた。費用対効果で考えると・・・なんて言うつもりはないけど。
この本は、ドラマ化されてるんだね。玉木 宏、綾瀬はるか主演で。全然知らなかった。映画であれば2時間で済むので観ようと思えるが、DVD5本となるとちょっと。面白いみたいだけど、やっぱり観ないだろうなあ。