江戸の庶民の朝から晩まで
日本人なら知っておきたい江戸の庶民の朝から晩まで (KAWADE夢文庫)
- 作者: 歴史の謎を探る会
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/05/16
- メディア: 文庫
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江戸時代の農村は、今の農村よりもさらに娯楽に恵まれていなかった。娯楽と呼べるものがないばかりか、簡単に都会へ出ることもできない。娯楽といえるのは、年に一度の村祭りぐらいのものだった。
江戸時代の農村では、村人同士の触れ合いこそが、最大の娯楽だったといえそうだ。
江戸の行商人はその日暮らし。江戸っ子は、よく「宵越しの金は持たない」といわれるが、現実には持てなかったというほうが正しい。それでも、庶民たちは「金は天下の回りもの。なんとかならぁな」とたくましく生きていたのである。
東京の祭りは、よく「神輿深川、山車神田、だだっ広いのが山王様」と称される。浅草の三社祭を入れて「江戸四大祭り」と呼ぶこともある。しかし"江戸時代の江戸っ子"にとって、祭りといえば、神田明神の神田祭、日枝神社の山王祭のふたつだけ。これらは、幕府公認の祭りで将軍の上覧があったため、「天下祭」として江戸っ子の自慢だったのだ。
感想
父の本棚より。江戸時代の庶民についての色々な豆知識を扱った本。歴史は好きだし、たまにはこういう系統の本も面白いかなと思って。
江戸時代の娯楽や休みの少なさについて。当時は便利な家電もないし、第一次産業の収量も低いし。それを労働力でカバーしてたんだよな。そこから考えると、今は本当に恵まれている。過去の発展のおかげで得ることのできたこの余暇時間を、もっと大切に味わい、活用していきたいよな。
なかなか面白かった。ただ、こういう、流れもなく色々と知識が詰め込まれた本って、あまり頭に残らないんだよな。本との対話の要素が少ないんで。何かの切っ掛けで話題に上った時にでも、思い出せればいいんだけど。