40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤征爾さんと、音楽について話をする

小澤「オーケストラを仕込む技術。本番のときにどう振るかなんてほとんどどうでもいいんです。どうでもいいというと言い過ぎだけど、まあそんなに大変なことじゃない。それとは別に、練習のときにオーケストラを仕込むための棒の振り方というのがある。これがいちばん大事なんです。」


小澤「カラヤン先生は本当に良いアドバイスを僕に与えてくれました。彼は言うんです。シンフォニー・レパートリーとオペラは、指揮者にとって車の両輪のようなものなんだって。どちらか一つが欠けても、うまくいかない。シンフォニー・レパートリーの中にはコンチェルトとか交響詩とか、そういうものも含まれています。でもオペラというのは、それとはぜんぜん違うものなんだ、と。」


あとがき
音楽好きの友人はたくさん居るけれど、春樹さんはまあ云ってみれば、正気の範囲をはるかに超えている。彼はただ音楽好きだけではなく、よく識っている。こまかいことも、古いことも、音楽家のことも、びっくりする位。音楽会に行くし、ジャズのライブにも行くらしい。自宅でレコードも聴いているらしい。ぼくが知らないこともたくさん知っているので、びっくりする。



感想
村上春樹小澤征爾の対談本。本屋に並んでいるのを見て興味を持ち、読んでみた。今まで村上春樹の小説は一冊も読んだことはないんだけどね。基本的には村上春樹は聞き役に回っている。でも、その知識は相当なもの。小澤さんも驚くくらい。世界的なプロとここまで話せるなんて凄いな。趣味のレベルを超えている。ここまで対等にというか、深い部分で語り合えると楽しいんだろうなあ。これくらい突き詰めた趣味を持ってみたいもんだ。


僕はオーケストラには全然手を出してこなかったんだけど、やっぱり色んな世界を垣間見るのは面白いね。作曲家についてもそうだし、指揮者についてもそうだし。もっと色々知ってみたい。とりあえず、本を読むだけじゃなくて実際に音楽を聴いてみたい。まあ、どこまで本腰を入れてやれるんだか、ってのはある。音楽に関して言うならば、僕は昔ピアノを習っていたこともあるし、出来るならそっちの方をより深めたいとも思っているし。オペラも面白そうだし。「坂道のアポロン」の影響で、ジャズもいいなあ、とか思っているし。対象を絞るのは難しいよな。絞るってことは、他の選択肢を切るってことだから。そこにさらなる楽しみがあったとしたらもったいない。そんなことだから、一つのことを突き詰められないわけだけど。


趣味レベルであれば、そうやってふらふらとつまみ食いするのもいいだろう。それはそれで楽しいし。でも、生き方の軸はちゃんと定めないと。まあ、それについてはまた後日。