40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

フォーリン・アフェアーズ・リポート 2012 No.8

フォーリン・アフェアーズ・リポート2012年8月10日発売号

フォーリン・アフェアーズ・リポート2012年8月10日発売号

「資源と環境は本当に脅かされているのか」
ローマクラブが1972年に発表した報告書『成長の限界』は、世界的大ベストセラーとなり、その後長期にわたって、この報告で示された議論と未来シナリオに人々は呪縛された。その結果、貴重な時間と努力が、価値あるものではなく、根拠が疑わしく、時に有害な目的のために投入されてきた。だが、結局のところ、人を死に追い込む最大の要因が何であるかを考えるべきだ。それは貧困であり、経済成長がそれを阻止する最大の防衛策だ。


先進諸国における農薬の使用を禁止しようとする試みも、現実には農薬が大きな恩恵をもたらせることを無視している。(生産コスト、効率)
フルーツや野菜を食べればガンのリスクを減らせるが、オーガニック農法はフルーツや野菜を含む農産品の高価格につながり、消費も低下する。結果的に、純然たるオーガニック農法にシフトすれば、ガンによる犠牲者が数万人単位で増えると考えられる。
1000億ドル以上の資金を投入して、国内の農耕地の面積を大きく広げ、農薬の犠牲になる年間数十人を救うために、数万人単位の人々を死へと追いやるのは、どうみても合理的な投資とは言えない。



感想
前に「地球温暖化」に関する本はいくつか読んだことがあるが、「最適ではない対処法に資源を投入し続け、成果を上げられない」ってのはよくあることだよなあ。途上国支援や復興支援もそうだし、勉強ブームもそうだし。仕事でもあるよな。
そういうのに対しては、ちょっと醒めた目で見てしまう。何か行動をしたっていう満足感を得たいだけで、本当に成果を上げることを考えてないんじゃないか?って。僕は費用対効果を考え、出来るだけ効率を追求したいと思っている。どこまで実践できているかは怪しいけど。少なくとも、他から勧められるまま命じられるままに踊らされたくはない。背景を理解し、少しでも響く施策を打っていきたい。


北朝鮮、中国、イランに対する毅然たる対応を」「戦略的ビジネス外交の薦め(中国の、アフリカ外交への対抗)」なんかの記事も面白かった。これらはアメリカに対する提言。日本でも同じようなことが言われているけれど、アメリカもこういうことに危機感を覚えていたんだなあ。まあ、日本なんかよりは遥かに上手くやっているし、今後も対応していくんだろうけど。