暴力団
- 作者: 溝口敦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/09/16
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(六代目山口組:17300人、稲川会:4500人、住吉会:5900人)
警察庁が1989年に発表した暴力団の年間収入内訳では、覚醒剤が4535億円(34.8%)、次に賭博・ノミ行為が2200億円(16.9%)、三番目が「みかじめ料」で1132億円(9.9%)、四番目が民事介入暴力で950億円(7.3%)、五番目が企業対象暴力で442億円(3.4%)、合法資金獲得活動として、企業経営1288億円(9.9%)などという数字もあります。
暴力団の年収調査はこれ以降、発表されていませんが、今はこうはいきません。ずっと縮減しているのです。
暴力団対策法が施行されて、もう20年近く経っています。その間、暴力団はなくならなかったし、若干組員数は減ったものの勢力は横這いです。実は、暴力団対策法は、警察と暴力団が共存共栄を図る法律ではなかったのか、と疑われています。
なぜ「暴力団は違法の存在だ」と頭から決めつけなかったのでしょう。諸外国ではほとんど組織犯罪集団というグループそのものを違法としています。
残るのは覚醒剤の密売や賭博の開帳図利、管理売春など、今は暴力団が担っているサービス業だけではないでしょうか。ほかに暴力団がやっているシノギで残りそうなのは顔役やフィクサー業務でしょう。
感想
前に読んだ「さいごの色街飛田」繋がりで、もうちょっとヤクザについて知ってみようと思って読んだ本。といって、そこまで深く知りたいわけでもなかったんで、Wikipedia情報を調べるぐらいでも良かったんだけど。興味の流れをネットに残しておくのもいいだろうと思って。これくらいの分量で十分満足した。
普通に暮らしている分には全然接点のない人たちだけど、特定の世界にはまだ根を張ってるんだろうなあ。歓楽街とか。今現在の浸透率はどれくらいなんだろう。昔よりは減ってるのか?表に出るような情報じゃあないんで、はっきりしたところは分からない。家賃と一緒にみかじめを取り立てるような例もあるらしいし。今後もしぶとく残っていくんだろう。それを必要としている人たちがいるわけだからな。暴力団として生きる人もそうだし、それを利用する人もそうだし。完全排除なんて望むべくもないけれど、不正な利得を得る人が極力減るといいよな。って、完全に他人事。