ログ・ホライズン 2
- 作者: 橙乃ままれ,ハラカズヒロ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2011/05/30
- メディア: 単行本
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「僕は、自分の居場所をそろそろ自分でちゃんと作るべきだってわかったんだ。面倒くさいことから逃げているうちにこんなところまできちゃったけれど、僕もちゃんと守る側にならなくちゃいけないって、やっとわかった。誰かの居場所を作ることで、自分の居場所がはじめて生まれるって、やっとわかったんだ」
一緒に遊んだ<エルダー・テイル>がまだゲームだった最後の一週間。そのわずかな間の、どんな言葉に、ふたりが想いを寄せてくれているのかシロエにはわからない。そんなふうに自分が誰かにとっての道しるべになった経験などなかったのだ。だからふたりの願いに言葉を失ってしまい、ろくな返事もできなかった。
感想
「ソードアート・オンライン」とはまた違った方向性だけど、どっちも面白いね。あっちは、ソロプレイヤーとしての孤独や単体としての強さを描く、厨二心をくすぐる物語。ちょっとベタだけど、そういうのにはあまり抵抗ないし、たまに読む分には爽快。
こっちも、初めはギルドに所属しないソロプレイヤーなんだけど、そこから抜け出し、多くの人を巻き込んで大きなことを成し遂げようとする。これは、前作の「まおゆう魔王勇者」にも共通する構図。登場人物間の様々な駆け引きを描く。経済を描くことも合わせ、ここら辺が、著者の得意とするところなんだろうな。読んでいて面白いし、この方向性で頑張ってほしいところだ。
僕の仕事スタイルは今のところ、「ソードアート・オンライン」側かな。周りに積極的に影響力を拡大しようとはしていない。まあ、あまりチームとして動くことが無いって理由もあるんだけど。でも大きなことを成し遂げるためには、やっぱり個人の力では限界がある。大勢の人間の力を結集して大きな成果を出せたら楽しいだろうなあ。その際の駆け引きで、いつかは「ログ・ホライズン」の主人公みたいな立ち回りができるようになりたい。誰かにとっての道しるべになってみたい。