イギリス式年収200万円でゆたかに暮らす
- 作者: 井形慶子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/21
- メディア: 単行本
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人の人生はその人が思い描くように進んでいくと言います。若い頃は無我夢中で、目先の欲しいものをつかみ取っていきますが、このように暮らしたいというビジョンがなければ、嵐の海で沈みかける小舟のように環境の変化に翻弄され続けます。自分が誰とどこで暮らしたいのか、最終結果は見えないものの、知る必要があります。
幸福やおだやかな生活は誰かが与えてくれるのではなく、自分の生き様が引き寄せていくのでしょう。身内に囲まれていても満足できない人もいるし、一人で生きていても、自分に合った暮らし方を見つけて、最後まで人生を謳歌する人もいるのです。
先にどのような人生が横たわるのか全くイメージできずに手を打っても、指針がないままでは、私たちは何のために働き、生きていくのか、最後は分からなくなってしまいます。これからの時代に合った生活を営むためには、豊かさの尺度も含めた生活文化の構造転換が必要です。
感想
今後どう生きていくかを考えるために読んでみた本。イギリス人の生き方を、一つの参考として。まあ、別に生き方を確定・固定させるわけじゃないし、今後の環境がどう変化していくかも分からないし、そこまで真剣なものではないんだけどさ。でも、色々とシミュレートしてみるのも面白そうかと思って。
といっても、もともと僕は物欲の少ない、低消費な生活を送っているんだけどね。お金を使わなくたって、豊かな暮らしが出来るってのはその通り。異なる価値観を知るというより、親近感を覚える気持ちのほうが強かったかな。
本の中に、「30代からセミリタイアメントの準備をしてきた」という人の例が紹介されていた。考えてみれば、今のような暮らしを継続するのであれば、定年までずっと働き続ける必要もないんだよな。ある程度の備えは必要だとしても、使い切れないほど残しておくのもバカらしい。ちょっと試算してみるか。
このまま独身暮らしを続け、給与も生活費も変わらないとする。年金は70歳から貰え、以降はそれで生活費を賄えるとする。と、40代後半で目標金額を達成できるな。年金は貰えず、85歳まで生きるとすると、50代半ばまで働く必要がある。なるほどねえ。いずれにせよまだ先の話だし、めちゃくちゃ大雑把な計算ではあるけれど、そう考えるとちょっと精神的に余裕が出てくるね。
何ものにも縛られない、依存する必要もない、自由な生活って理想だよなあ。ある程度は制約があったほうが、生活にハリが出るのかもしれないけどさ。まあ、性急に行動するつもりはないし、そもそも今の生活に不満を持っているわけでもない。
ただ、理想の生活スタイルは模索し続け、それを可能とする備えはちゃんとやっていきたい。