不思議の国のアリス
- 作者: ルイス・キャロル,河合祥一郎
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: ペーパーバック
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『不思議の国のアリス』には言葉遊びがあふれています。この翻訳では洒落のみならず、詩のライム(脚韻)に至るまで、その楽しさがわかるように訳出を試みました。オリジナル・メロディーにのせて歌えるように工夫もしました。
ちょうどシェイクスピアが言葉遊びやライムやリズムなどを使って劇的世界を形成したように、キャロルの世界でも、言葉の字義的な意味のみならず、音の響きが大きな意味を持っています。また、ノンセンス−意味の不在−という点でも、シェイクスピアとキャロルは重なります。一見低レベルな言葉遊びが哲学的・論理的思考と結びつき、ばかばかしいのに高尚であり、笑えるのに深遠であるといった特徴が、シェイクスピアと同様、キャロルにもあるのです。
感想は、続編の「鏡の国のアリス」と合わせて。