皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/12/18
- メディア: 単行本
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大学と言えば学生か聖職者が集まってつくるものと思われていた時代、一国の統治者自らが指揮をとって設立した、国立の大学であったこと。神学や教会法を教えるのが高等教育機関の使命と思われていた時代、ローマ法を主要科目に置いたこと。また、哲学、論理学、考えたことを適切に表現する技を学ぶ修辞学、等々々。何よりもまずリベラル・アーツを教えるのが、ナポリ大学設立の主旨だった。
フリードリッヒは生涯を通じて、圧倒的なまでの強大な軍事力を持ったことがない。祖父の赤ひげ皇帝が十万の兵力を集めることができたのに対し、彼が使えた兵力は常に一万前後でしかなかった。
封建社会で兵力を持っているのは、この社会での「闘う人」である封建諸侯である。フリードリッヒ二世は、封建社会から法治国家に改革することに意欲を燃やしていた。
感想
「ローマ人の物語」の塩野七生さんによる著作。前に読んだ「十字軍物語」以来、約2年ぶり。そんなに経ってたんだなあ。チェックしてなかったんで気付いてなかったんだけど、他にもこの間に出ている本があるみたい。さっそく読んでいこう。常にアンテナを張っているわけではないので、こうしてすぐに漏れてしまうよな。数少ないお気に入りの著者なんだから、大事にしていかないと。
それにしても、久しぶりにまともな本を読んだ、って感じ。最近は新しく本を読むことのハードルが上がってしまっていて。こうして読み始めれば楽しく読めるんだし、早いとこ元に戻したいところだな。
まあ別に、こうして波があるのも決して悪いことではないし、こういう軌跡を後から振り返れば楽しく感じられそうではあるんだけどね。今後時間はいくらでもあるわけだし、身に付かない読書をしたって意味はないし。ゆっくりと回復させよう。
何か、夢中になれる特定の分野・テーマを見つけられるといいな。今までチェックしていた候補本もあるにはあるんだけど、時経つとそれほど食指が動かなくなってくるんだよね。やっぱり興味を持った時に一気に動かないとダメだよなあ。