40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

悩みどころと逃げどころ

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

ずっと学校の教えを守って素直に生きてきたのにリアルな社会で行き詰まっちゃった人や、学校で植えつけられた価値観が足かせになって生きづらい人生を送っている人たちに「自分は学校で何を学んできたのか」あらためて考えてもらい、自分を縛っている価値観と向き合ってもらえれば、人生をいい方向に軌道修正する機会になるんじゃないかと思って。


結局のところ疑問さえきちんと持てれば、たとえ時間がかかっても、自分なりの結論に必ず到達できる。質問する力を鍛えないところ、特にWHYを突き詰めないところが、日本の学校の致命的な問題ですよね。


多くの選択肢をできるだけ遅くまで残しておくのって、時間を無駄にしてるだけとも言えるんです。何も選ばずに、みんなと同じコトをやり続ける。だから”なんでもソツなくこなせるけど、何ひとつ特別じゃない”人ばっかりになっちゃうんですよ。


戦い方において自分に恥じることがなければ、負けても堂々としてればいい。たとえ負けても、その戦いによって、自分がどれだけの者として生まれてきたのか、自分の立ち位置や、自分のやってきたことの価値がわかるんですから。
その「これくらいの人間なんだ」っていうい気持ちに対する納得感が高いことが、「いい人生だ」と感じられる理由になってるのね?



感想
ちきりんさんと梅原さんの対談本。学校的価値観を中心にした対談。僕もその価値観にどっぷり浸かりながら学生生活を送ってきた。そこから外れない、真面目な生徒だったと思う。そして、その価値観に洗脳されていた部分もあっただろう。その流れに乗り、大学に行き、大学院に行き、就職した。ただ、結果的には、その王道路線を進んでくれていたことはとても有難かった。目覚めた段階で、ばっちり土台固めが出来ていたからね。


自分に何か人より飛びぬけた才能があったとは思えないし。凡人は、普通に勉強してサラリーマンになるのが一番の道だと、今でも思っている。勝負の世界は、トップ層しか生きられない。それに比べ、サラリーマンは凡人こそが輝ける世界だからね。もちろん、その中にも競争は存在するわけだけど、勝負の世界とは比べ物にならないヌルさだろうし、勝負せずヌルく生きるという道も用意されているわけだから。生きやすさは段違い。


そうして学校的価値観を肯定するとともに。それでもその価値観に染まらず、今自由の世界を目指して生きていられるのは、読書によって異なる価値観に触れることが出来たから。何を読むかも周りの環境に左右されるわけで、そんな中で異質なものに触れる偶然に巡り合えたのは、本当に幸運なことだった。また、それに触れた時、拒絶や無視をするのではなく、柔軟に受け入れることの出来た自分も褒めてあげたいくらい。心の奥底には、元々そういう資質があったってことなのかねえ。


アリリタという目標も、その後のあがき・模索の端緒になるのかもな。より良い人生に向けて。それもまた面白そう。その時点で金銭的なベースは整っているわけだし、じっくりとその後を楽しんでいきたい。