40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

「戦国大名」失敗の研究

「戦国大名」失敗の研究 (PHP文庫)

「戦国大名」失敗の研究 (PHP文庫)

信長が柴田勝家を見る目は、田中角栄二階堂進を見る目に似ている。絶対裏切らない忠僕。自分を乗り越える野心もない。しかし、数万の軍勢を率いる能力はある。もし信長が死ななければ、柴田勝家はそのまま織田家重臣として遇されていったであろう。しかし信長は斃れ、勝家は背景を失った。
もちろんどの織田家重臣も信長の死で背景を失うが、しかし自分で人脈をつくり政治力を蓄えてきた者とそうでない者の差が、背景を失った瞬間に出る。


関ヶ原合戦の三年後。1603年、家康は征夷大将軍に就任する。ここでまず家康は、「豊臣家代理人」から「徳川将軍」という、別の政治体制の頂点に座った。筆者は、「いずれ再び天下を統治できるかもしれない」という期待のあった豊臣家の政治権力は、家康の征夷大将軍就任をもって徳川に移動したと見ている。



感想
本書で紹介されているのは、武田勝頼足利義昭柴田勝家毛利輝元豊臣秀頼。どれも個別で詳しく調べたことは無い人物達。大まかには本書で学べたけど、ここを入り口により詳しく知っていくのも楽しそう。