マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これからは、社会のあらゆる面において市場化が進みます。それに伴い、マーケット感覚の重要性や有用性も、今まで以上に大きくなるのです。
戦前戦後の貧しい時代、バナナや卵が貴重な食材だったのは、栄養価が高いからでした。でも今のキャビアやトリュフ、もしくは国産松茸の値段は、単純に需要と供給で決まっています。
現実には、食物の価格を決める要素として、味や栄養価が与える影響は、どんどん小さくなっています。それよりも、「日本一」とか「グランプリ」といった評判のほうが、より大きく需要を押し上げ、プレミアム価格での販売を可能にしてくれるのです。
多くの都市が世界遺産の認定を得ようと必死になるのは、「世界遺産を見に行くための旅行市場」がグローバルに確立されているからです。つまり、この市場で提供(取引)されている価値は「ユネスコが世界遺産として認定したものを見に行く体験」であって、「歴史的に価値のある建造物を見に行く体験」ではないのです。
同じことは文化財の国宝指定や重要文化財指定にもいえます。
マーケット感覚を身につけることの最大の利点は、それさえ身につければ、変化が恐くなくなるということです。今、急速に進む社会の変化を目の当たりにした人たちは、大きくふたつのグループに分かれ始めています。ひとつは、ワクワクしながら自分自身もその変化を楽しんでいる人、もうひとつは、日々伝えられる変化のニュースに不安を深め、どうやって自分と家族を守ろうか、戦々恐々としている人たちです。
感想
ちきりんさんの新刊。読んでいて思ったのは、やっぱりちきりんさんは仕事に価値を置いているというか、生きる価値を活動することに置いているというか、生きているならば何かを成すべき、という思考の持ち主なのかな、ということ。まあこれは、昔から変わっているわけではないと思うんだけどさ。僕自身が変化したこと。昔はちきりんさんに触発されたこともあったけど、今は耳に痛いというか、そこまで頑張ろうと思ってはいないために距離を感じてしまう。
いつまでも同じ人に師事するばかりではそれこそ成長がないし、その時々で参考になる人を変え、生きていくのが当たり前というか、正しい姿ではあるんだろうけどね。もうちきりんさんは卒業なのかねえ。僕は社会に深く関わって生きていこうとは今はもう思っていないからな。
「自分に何かしらの価値がある」と言われても、それをマネタイズする意欲が湧かない。その必要を感じない。既にそんなことをせずとも生きていける筋道を見つけてしまったからな。今は、リタイアブログのほうがよほど親近感を感じるからな。
別に変化は恐れていない。ただ、自分から動く必要性を感じていないだけ。動かざるを得なくなった時には動くし、それはそれで楽しそうだとも思える。楽しそうだと思えるのならば、自分から動いてみてもいいんだろうけどね。生来の面倒臭さが出てしまうのかね。効率主義。現状のままいけるのならばその方が楽だし。まして、将来の筋道も見えていることだし。
自分にとって、生き生きとした笑顔が出る場面はどこなのか。それは追求していきたい。それにしても、僕にとってそれは仕事の道にあるとは思えないんだけどね。