ビジネスマンのための「発見力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
- 作者: 小宮一慶
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2007/09/13
- メディア: 新書
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私たちは、目に入るもの全てを見るわけではなく、見るべきものをあらかじめスクリーニングしてから、その情報を取りに行く、つまり「見る」ものと「見ない」ものを選別しているからなのです。目に入ってくるものを選んで見る、というか、あらかじめ、見ようと決めたものだけが「見える」のです。
表面的なものだけを見て、自分にはもう十分見えているつもりになっている人には、もうそれ以上は見えないことになってしまう。ちょっと見ただけで、パッと全体を掴む人がいますが、実はそういう人が一番危険です。本質的なものを見逃していながら、そのことに気付かずに、分かったような気になって誤った判断をし、誤った行動を起こしてしまう可能性があるからです。何かのプロフェッショナルは、そのことについての素人には見えないものがたくさん見えるものですが、それは何であれ、見れば見るほど、見たいもの、見ようと思うものが増えてくるからです。
関心を持ったり、適切な仮説を立てるためのポイントは、まず、分解して、見るポイントを絞ることです。つまり、関心を持つべきターゲットを絞るとものは見えやすくなります。見えないのは、ポイントがないからです。関心が持てないのも、ポイントがなかったからです。だから分解し、ポイントを明確にすると、それだけでかなり見えてくるようになります。全体像を見るとともに、興味のある一部分を特に注意深く丹念に見るようにすると見え方が違ってきます。
最終的にものが見えるかどうかのポイントは、仮説を立てられる能力、現象を見て、こういうことじゃないかという仮説を立てられる能力を高められるかどうかということになります。
人は、関心のあることしか目に入らない。だとしたら、関心の幅を広げることです。そのために、興味の無い新聞や雑誌もとりあえず買う。普段から幅広いことに興味を持っておくことです。
必要なときに、その引き出しのどれを、いくつ開けられるか、どのように組み合わせて使えるか、というのが、人のものの見え方を決定します。それはやはり、渇望しているということだと思います。どこまで真剣に、切羽詰って、解決策を求めているかだと思います。
感想
最近、アイデア発想法を追及している。僕の職務上、どんな能力が一番求められているかと考えてみると、それは技術的な知識ではなく、テーマ発掘力、アプリ創出力である。この能力が身に付けば僕の存在価値も確立でき、無力感を感じることもなくなるだろうし。
効率を求めるとどうしても視野が狭くなってしまうので、きちんと意識して広げていきたいと思った。