弾言−成功する人生とバランスシートの使い方−

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方

あることに関して知りたいと思って意識のチャンネルを合わせれば、今はすぐに情報が飛び込んでくる時代です。結局は、どこにチャンネルを合わせるかなんですよ。よく誤解されることですが、チャンネルは情報を入手するためにあるのではなく、そのチャンネル以外の情報を捨てるためにあるのです。

突き詰めて言えば、人生は目標や目的ではなく、過程です。人は何のために生きるのかなんて考え始める人もいますが、そんなのは根源的なようでいて、一番アホな質問。しかし、目的や目標と言うのはすごく役に立ちます。目的があると過程が楽になるんですね。現在の道のりが辛い時は、それを充分に緩和できる目的があればいい。その目的は、別に壮大である必要はありません。目的を設定することは、手段です。
目的を設定することで、視野は狭くなります。これが重要です。「目的」は、自分の視野を狭くするためにあります。目的を立てるのは人生という手段を充実させるためにある。

感想
これは本屋で立ち読みしていた本だったんだけど、かなり面白い内容だったので、図書館して読んだ。
「目標を立てるのは、それ以外を捨てるため。そうやって自分の視野を狭くすることで一つの方向に集中し、より人生を充実させる」という考えは、今まで聞いたことのない新しいもので、結構興奮した。確かにそうかも。選ばないと何も成し遂げられない。それだけ、今の世界は何でもできるということなんだろう。何でもできるからこそ、あえて一つを選ばなくてはいけない。漠然と無意識に生きて、「何をしてきたんだろう・・・」と思うような結果には絶対になりたくない。

そして、「目標が大切なのは、それを達成する過程を楽しむため」、というのも面白い考え方だった。達成できるモノが大事なんじゃない、それを得ようと努力するその営みというか、試行錯誤するその姿にこそ価値がある、ということだろうか。これもその通りかもな。だからこそ燃え尽き症候群なんてのが現れるんだろう。僕も、人生を楽しむためにこそ、よく練られた目標を考えてみよう。達成した瞬間のみ楽しい目標じゃなくて、日々を生きていく糧にできるような、途中を楽しめるような目標。ちょうどそろそろ来年の目標を考える時期だし。