40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

知識創造企業

知識創造企業

知識創造企業

冗長性を持つ組織を作ることは、知識創造プロセスのマネジメントにとって非常に重要である。なぜならそれは、頻繁な対話とコミュニケーションを促進するからである。冗長性は、社員のあいだに「認識上の共通基盤」を創り、暗黙知の移転を助けるのである。組織成員は情報を重複共有してこそ、お互いが四苦八苦しながら表現しようとしていることを分かり合える。この情報共有という冗長性によって、新しい形式知が組織全体に広まり、一人ひとりのものになるのである。

トップに座る人間は、世界を知識の視点から見る能力、組織の中に埋もれている知識の力を動員する能力、創られた知識の正当性を判断する能力を持たなければならない。トップ・マネジャーは、自分の志の高さと組織の意図が、企業の創る知識の質を決定することを知っていなければならない。


感想
経営論や戦略論とかの本を読み漁っていたときに、この野中さんについて知った。この分野での結構な大家らしいので一度読んでみたいと思ってきた。今回、ようやくその機会を得ることができた。この本は96年に発売された本であり、内容が今とマッチしていない部分も多いのではないかと心配だったが、なかなか参考に出来る部分が多く、有意義な読書を楽しむことができた。

知識創造のための仕組みを解説し、その環境を整えるための提言をしている。なかなか面白いが、具体的に何が出来るかというと、そういうのは少なかったかな。トップやマネジャーの立場にいる人が意識しなければいけないことが多く書かれていたし。といっても、末端の僕にでも当てはまる部分もあったし、知識として温存するのではなく、出来る部分は意識して活用していきたい。