「今のアメリカ」がわかる本
- 作者: 渡部恒雄
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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今世界で最も影響力のある国、アメリカ。どんなことが知れるのだろうかと楽しみだった。ただ、紙面の三分の二はイラク戦争についてだった。イラク戦争については中東編で結構詳しくみてきたので、それほど新しいという感じはしなかった。ただ、アメリカの立場から見ていくことでこの出来事をより深く理解できたのではないかと思う。
中東編において、アメリカがイラク戦争に失敗したのは戦後処理を考えず、戦争に勝てるということだけ考えて突っ走ってしまったからだ、と指摘されていた。ただ、アメリカ編で分かったんだけど、そういうことを考えていた人たちはいたのだ。そういう人たちはそもそもイラク戦争に反対していたけど。でも、そういった人たちの意見を考慮に入れずに行動してしまったのだ。ここら辺、政治の勢力図とか、ブッシュ大統領の気質とかが影響している。奥が深いなあ。
実際、政治というのは本当に難しい。立候補に際しては、少しでも多くの票を稼ぐために保守派の人やリベラル派の人たちを考えて行動しなくてはいけない。あちらを立てればこちらが立たずで、正反対の人たちを同時に納得させるなんて矛盾してるんだけど、何とかしなくてはいけない。今、大統領候補の予備選挙が行われているけど、また違った観点で見ることができるようになったと思う。政治というのはとても難しいけど、でも結構興味深い。