40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

幸福の計算式

幸福の計算式 結婚初年度の「幸福」の値段は2500万円!?

幸福の計算式 結婚初年度の「幸福」の値段は2500万円!?

  • 作者: ニック・ポータヴィー,阿部直子
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 2012/02/01
  • メディア: 単行本
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隣人の収入が増えることは、自身の収入が減ることとほぼ同程度のマイナスの影響をもたらす。裕福な地域に住んでいる人のほうが、貧しい地域の人たちよりも、お金のことで配偶者と口論をすることが多い。人々は近くに住んでいる人の収入をもっとも気にする。


独身の人が最近結婚した人とまったく同じくらいに幸せに感じるためには、約43万円の追加昇給が必要になる。1年間友人や親戚に会わない人の幸福度を埋め合わせるためには、約49万円の増収が必要になり、隣人や親類と1年間毎日話す人と同じ満足度を得るためには、約26万円の臨時収入が必要になるのだ。


子どもをもつことによってストレスを感じるのは、子どもが身体的にも経済的にも親に依存している期間だけではない。子どもが家を離れた年配の夫婦も、年齢とステータスは同じだが子どものいない夫婦と同じか、それより少し低い幸福度を申告しているのだ。
「子どもは幸福をもたらす」という信念は、「子どもは不幸をもたらす」という信念よりも世代間で受け継がれやすい。「子どもをもつことはまったく楽しいことではない」と信じる人たちは、自身の信念を次の世代に伝える可能性が少ないという事実によっても説明できる。言い換えれば、伝達される可能性のもっとも高い信念だけが、たとえ間違っていたとしても次世代に伝えられるということだ。


子どもと過ごす時間は、楽しさという意味では比較的低くランクづけされるが、テレビを見たり音楽を聴いたりといった他のもっと楽しい活動に比べてとても報われるということだ。主観的な幸福度には複数の側面があり、喜びだけでは測れない。



感想
RSSで引っ掛けたブログ記事に「本に年100万円使う私が選ぶ!値段の10倍得する本10選」ってのがあって。10選のうち、「つながり」と「影響力の武器」は読んだことがあった。どっちも面白い本だったので、ならば残りの8冊も読んでみようかと。その中で最初に届いたのがこの本。
前にも幸福に関する本を読んだことがあったけど、そこで聞いたような話も多かったような。まあ、どっちが先に出たのかは知らないんだけど。


友人との交流、結婚、子どもを持つこと等、人生の色々なイベントをお金の価値に換算していく。条件を揃えて、ちゃんと意味のある数値として出してはいるんだろう。でも、短期的ではなく、長期的にみてもそうなのかなあ。年齢によって価値が変わっていくってこともあるかもしれない。日本人との違いもあるだろうし。ちょっと考えてしまう。別に、この結果を踏まえて、お金でイベントを代替しようなんて考えているわけではないけどさ。一応の目安にはなるかな。


幸福が周りの人との比較に影響されるってのはその通りだろう。だからこそ、自分のランクに合わせて周りを変えていくっては不毛だよな。金持ちの娯楽比較の例が出てきていたけど、僕からしたらアホらしいとしか思えない。まあ、そうやって張り合うことに生きがいを見出しているからこそ、そこまで稼げるようになるんだろう。


それなりに興味深い本ではあったけれど、僕にとっては「10倍得する」って程でもなかったかな。でも、こういうことまで調べている人がいるってのは面白いよね。感情に流されず、冷静に判断するってのは大事なことだし。