40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

老子

あとがき
世界史上もっともよく読まれた書物は、西では『聖書』、東では『論語』であろう。二番目となるとむずかしい。ただ、西ではどうだか知らないが、東では『老子』ではあるまいか。中国の知識階級の人々のうちには、二千年以上にわたって、公的には儒教思想によって生き、私的には道家思想によって生きる、という人々があった。『老子』は、けっして世を避ける隠遁者の専有物ではなかった。世の中と人間についての深い洞察力によって、人類の教科書と言ってもよいほどの普遍性も持っている。あるいは『論語』よりも普遍的と言えるかもしれない。『老子』は、世の中から一歩身を引いて個人の内面的な充実を求めたり、あるいは自然的世界について洞察する面が際立っているからである。

 

 

感想

過去に一度は読んだことがある。ただ、今現在アリリタし、隠居者として生活している身においては、老子の思想はより僕に響くものになっているだろう。規則だった「儒教」的な生き方より、断然「道教」的生き方のほうが僕に合っているとも思うし。座右の書ともなり得る本。というわけで再読。全81章を少しずつ、噛み締めるように読書した。

 

隠者の思想。名を求めず、物を求めず。欲を抑え、自分を低くし、心の平安・落ち着きをもって生きていく。

旅行を求める心や知的好奇心等、まだまだ欲を抑えられていない部分もあるとはいえ、日々の生き方としては既にある程度身に付けている部分も多かった。繰り返し読んだり思い巡らしたりするまでもなく実践できているかな、と。そういう意味では、新たに得たものはそこまででもないんだけど。まあ、そうやって驕れる心が転落にも繋がるわけで、ちゃんと制しないとな。

この思想をベースに、少しだけ彩りを加える形で日々を楽しみ、安らかに満足しながら生きていきたい。