お探し物は図書室まで
感想
好きなアーティストさんがこの本をお勧めしており、興味を持ったんで読んでみた。
アーティストって感受性や想像力が常人よりも高いから、レベルが高すぎて僕に響かない可能性もあるんだけどさ。
でもこの本は、僕にクリーンヒットした。
5つの短編物語。悩みを抱えた人が図書室に行き、そこでお勧めされた本から気付きを得て、解決に至るって流れ。全てこの流れの繰り返しではあるんだけど、それぞれの立ち位置が全然違うし、心象も丁寧に描かれているんで全く気にならず読むことが出来た。むしろ、規則性がある分、安心感をもって読めた。先が分からないストレスは求めてないからな。独立した話だけど、ちょっとずつ人物が被っているのも好印象。こういう群像劇、好きなんだよな。
仕事、起業、転職、ニート、定年退職。最終話以外は、仕事を中心とした話。アリリタした身には、仕事とは既に縁遠い。でも、仕事ではなくても、自分が心から求めるものに向かって頑張っていこう、前に進んでいこうっていう心意気はいいよね。そういうもの、僕も探していきたい。ちょっとでも心が向いたものには手を出してみると、そこでまた見える景色もある。繋がる縁もある。
今はアリリタし、一旦一区切りが付いているけれど。そしてこのまま日々を過ごすことも可能だけど。小さな一歩が繋がって、また大きく動くこともあるのかな。そうなったらなったで楽しいだろう。そんな日を心待ちにしつつ。そうならなくてもいいけどね。幸い、現状でも幸せを感じてるから。