40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

アメーバ経営

アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役

アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役

ハイテクを駆使して、次から次へと新技術を生み出せるならともかく、現代のような技術進歩が速い時代に、そうすることはきわめて困難である。そのため、競合他社が追いついてきたとき、その会社の優位性は一挙に崩壊することになる。
技術的な優位性というのは、このように永遠不変のものではない。だから、企業経営を安定させようと思うなら、たとえ技術的にさほど優れていなくとも、どこでもやれるような事業を優れた事業にすることが大切である。つまり、誰もがやれるような仕事をしていても、「あの会社はひと味違う」というような経営をすることが、その会社の真の実力なのである。平凡な仕事を立派な事業にしている会社こそ、実は非凡な会社なのである。


経営にスピードが求められる今日、市場の変化に対する感度の差は、そのまま企業力の差となって現れてくる。製造部門に市場を意識させることは、製造部門の採算意識を向上させ、その体質をつねに強化していくことになる。


それぞれのアメーバを取り巻く環境に違いはあるが、どのようなアメーバであれ、自部門の事業を伸ばしていくには、まず、その事業の目的や意義が明確になっていなければならない。
リーダー自身にとってもそうなのだが、集団が心をひとつにして事業に邁進するためには、どうしても事業の「大義名分」が必要となる。その事業が世の中に対してどのような意義を持ち、どのように貢献するのかという、次元の高い目的が必要となる。したがって経営トップは、「なぜこの事業をするのか」という事業の意義や目的を明らかにし、それを各部門のリーダーに対して日頃から十分に伝えていかなければならない。


感想
アメーバ組織というのがどういうものかを説明した本。すごい組織だなあ。小さな単位の組織それぞれが自立して主体的に行動するんだからな。これがうまく機能すれば、確かに大きな効果を生むだろうな。うまく行けば、だけど。現実には、どんな組織にでも導入できるようなもんじゃないだろうなあ。これを導入し浸透させ運営し続けるに当たっては強大なリーダーシップが求められる。オーナー企業であれば出来るのかもしれないけれど、トップに権限が集中せず、合議制で運営されているような企業では無理だろうな。まあ、無理だからと全てを諦めるのではなく、その理念や技術を導入できそうな部分がないか、積極的に探し、行動していきたい。