ヘッテルとフエーテル

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

むかしから、色んな手口で大勢の人が騙されていて、それは私たちも例外じゃなく、いともかんたんにだまされること。
だから儲け話を聞いたら、昔聞いた物語を思い出して、そんな美味しい話はないと判断できる寓話がいま何よりも必要だ、そう思って書き上げました。
この本によって、将来だまされる人が少しでも減ってくれれば、幸いです。

感想
Amazonでの評価がかなり高かったんで、図書館で予約して読んでみた。人気だけあってかなり時間がかかったけどね。でも薄い本なんで速攻で読み切ることができた。これくらいなら立ち読みでも十分だったかもな。
内容も、かなり突っ込んだ耳に痛い話にはなっているんだけど、どれも既に知っていることだったため、新たな情報というのは特になかった。それに、この本の主旨である、「物事を鵜呑みにしない」「物事の裏を考える」ってのは、既に実体験を通して教訓として身に刻んであるからな。別にお金での失敗ってわけじゃないんだけど。

僕の座右の銘に「この世に絶対は無い」ってのがある。どんなに信頼している人が言ったことでも、例えそれが100％の善意からの言葉であったとしても、それが絶対に正しいってことはない。別に、常に人を疑って行動するってわけじゃないんだけどさ。でも人間の能力には限界があり、世界の出来事はランダムで、予想外のどんなことでも起こり得る。それを勘違いして妄信して突き進んでしまうと、手痛い目に遭う。そのことを覚悟の上で行動すべきだし、落とし穴に嵌らないよう、情報は多方面から集め、慎重に行動する必要がある。
「何にでもバランスが必要」。これも心に刻んでいる。どんな時でも、一方に偏ることは避ける。時には後先考えずにがむしゃらに行動することも必要だろう。でもそういう時でも、「これは一点突破するために必要な行動なんだ」ってことをしっかり意識した上での行動にすべきだし、目的を達したり、ある地点まで到達したらちゃんと振り返らなくてはいけない。いつまでも偏ったままではいけない。どこかの時点でバランスを保つように調整しないと。

この強い思いが、僕の性格を大きく形作っている。今のところ修正する気はないけれど、でもより良い考え方があるというのならそれを吟味していくつもりだ。今の自分の考え方すら、「絶対」ではない。思慮深く、柔軟に、より良い道を模索していきたい。