40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

天才!成功する人々の法則

天才!  成功する人々の法則

天才! 成功する人々の法則

一万時間の法則
注目すべきなのは、"生まれつきの天才"を見つけられなかったことだ。仲間が黙々と練習に励む、その何分の一かの時間で、楽々とトップの座を楽しむような音楽家はいなかった。その反対に、他の誰よりも練習するが、トップランクに入る力がないタイプである"ガリ勉屋"も見つからなかった。調査は、一流の音楽学校に入る実力を持つ学生がトップになれるかなれないかを分けるのは、「熱心に努力するか」どうかによることを示していた。
調査から浮かびあがるのは、世界レベルの技術に達するにはどんな分野でも、一万時間の練習が必要だということだ。


成功は、蓄積される優位点から生まれる。あなたがいつ、どこで生まれ、親の仕事が何で、どんな環境で育ったか。それが、成功するかしないかに大きな差をもたらす。
祖先から受け継いだ伝統や態度、また文化的な遺産も強い影響を及ぼす。遺産を生み出した社会的、経済的、人口統計的な条件が消えたあとも生き残り、人間の行動や態度に大きな影響を与える。

もっとも頭のいい人間が成功するのではない。成功とはまた、人間が自分のために行う決断や努力の単純な総和でもない。それはむしろ、贈物である。アウトライアーは好機を与えられた者、そしてそれをつかむ強さと平常心とを兼ね備えた者だ。


感想
クーリエ3月号の「素質か、それとも練習の賜物か?スポーツの才能を決めるもの」って記事が面白かったため、そこで紹介されていたこの本を読んでみた。
「成功には環境要因も大きい」ってのは、「銃・病原菌・鉄」で説明された人類史の流れにも通じるな。世界全体の流れだけでなく、同じ国の中でも、やっぱり環境が大きな役割を果たしている。「一万時間の習熟」が才能を開花させたわけで、確かに本人の努力も大事な要素ではある。でもそもそも、努力を傾けられる環境にあり、努力を傾けるに値する対象があったからこその結果なんだから。つくづく、才能が「贈物」だってのが納得できるよな。
でも、環境要素がここまで強いと言われてしまうと、「これから何かを変えていけるんだろうか」って気持ちになってくる。「一万時間の法則」の方は、これからの努力次第で何とかなるとしても、環境なんて自分ではどうしようもないことだから。いや、「努力すれば何とかなる」という考え自体、僕が育った環境により培われたものだ。環境のせいにするのも、自分の育った環境のせいだとしたら、こんなに怖ろしいことはない。僕は、今現在の自分を形成する環境を与えられたってことを、もっと感謝するべきなんだろう。もし自分に子どもができるのなら、最大限の環境を整えてあげたいと思った。もしかしたら、自分自身を縛る「環境」を打ち破ることができるからこそ、人は人との交わりを求めるのかもしれない。