モンテ・クリスト伯 1
- 作者: アレクサンドルデュマ,Alexandre Dumas,山内義雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1956/02/05
- メディア: 文庫
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彼は自分がこうした深淵のなかに沈められるにいたったのも、それは神の復讐によるものではなく、人間どもの憎悪によるものであると考えた。彼は、そうした誰ともわからぬ人間どもを、火と燃える自分の頭で思い浮かべることのできるかぎりの責苦にあわせてやりたく思った。彼には、いかに恐ろしい責苦をもってしても、そうしたやつらにたいし、まだまだ優しすぎ、短すぎるように思われた。というのは、責苦の後には死が来るだろう。そして死のなかには、たとい安息は得られなくとも、少なくとも安息に似た不感無覚な状態があるからなのだ。敵に死を与えるということ、それは平安を意味している。だから、残酷に罰してやろうと思ったら、死以外の手段をえらばなければならない。
感想
島地さんの本「えこひいきされる技術」の中でお薦めされていた本。島地さんは他でもちょくちょくこの本を薦めていたし、名作と名高い本なんで、ずっと読みたいと思ってたんだよな。源氏物語も読み終わってちょうど一段落ついていたところだし、今度はこのシリーズを読んでいこうと思う。全7巻。
1巻は、主人公が投獄され、その中で投獄に追い込んだ犯人を知るまで、が描かれている。善良な青年が、今後の物語で展開される復讐を決意するまでの流れ。
まだまだ始まったばかりだけど、話にすごく引き込まれた。今後どのように物語が盛り上がっていくのか、どんな復讐を遂げてくれるのか、とても楽しみだ。