40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

神、さもなくば残念。

おたくの世界に入るには、特に多くの知識が求められるわけではないが、最低限<機動戦士ガンダム>と<新世紀エヴァンゲリオン>の二作だけは、絶対に押さえておく必要がある。


ごくおおまかにみて、ゼロ年代前半を見通すには、四派存立といえる状況がある。すなわち、<ジャンプ>的なバトルもの、そのアンチテーゼたる<セカイ系>、<サンデー>的な日常ラブコメもの、そのアンチテーゼたる<空気系>。<空気系>は、日常ものでありながら、脱・恋愛ものである。<空気系>の物語は、恋愛とか成長といった時間性を感じさせるものを剥奪したところに成立する。<セカイ系>における<社会は存在しない>との対比でいえば、<空気系>では<時間が存在しない>。<空気系>と<セカイ系>は、ともに大人にならず、成長を拒む傾向の物語として、双生児的である。



感想
久しぶりの、オタク文化の評論本。去年、東さんの「動物化するポストモダン」を読んで以来。こういう読書、読む分には共感できてなかなか楽しい反面、ブログにはアップしづらい。単なる私的な感想になってしまうんで。小説も同じ。
とはいえ、興味・関心のある分野ではあるし。そこを外すのもなあ、と。自分にとっての楽しみを最大化するためにも、色々と分析していきたい。


この本では、アニメを4つの系統に分けている。こういう分類、頭で整理するためには便利だな。面白い。<空気系>と<セカイ系>は成長を拒む物語、とのこと。確かにそうかも。僕は物語の中で学び、成長していくストーリーが好きなんで、あまり相性は良くない。ただ、壮大な物語は好きなんで、設定次第では<セカイ系>は見るかも。<空気系>はほとんど関心ないなあ。話題になった作品であっても。アリリタを志向しているくらいなんだから、適性はあるはずなんだけどね。多分、僕の生活が既にまったりとした日常系なんで、わざわざアニメで見る必要もない、ってことなんだろう。我ながら有難い状態だな。もっと理想化された日常系であれば、嵌るのかもしれない。「ARIA」は大好きだし。田舎モノも結構好きかな。


著者お勧めの作品なんかも紹介されていたので、時間があれば触れていきたい。なかなか「シュタゲ」クラスの作品には出会えないんだけどね。