40歳アリリタ(早期退職)達成者のブログ

メインは書評(自分語り)。色々と経験する中で自分の生き方が固まり、2014/11/02の記事を集大成に方針確定。2020年3月末、40歳にてアリリタ達成!

カカオとチョコレートのサイエンス・ロマン

カカオとチョコレートのサイエンス・ロマン―神の食べ物の不思議

カカオとチョコレートのサイエンス・ロマン―神の食べ物の不思議

カカオの生産地では食べるチョコレートは作れない。なぜならば、チョコレートがパリッと割れるのは、カカオ豆の中のココアバターが固まるためであるが、熱帯雨林地方では気温が高いために、ココアバターが融けてしまうからである。(カカオバターは、カカオ豆が成長するための栄養素になる。もし、温度が下がってココアバターが固まれば、栄養素に分解できないので豆は発芽しない。)


カカオ豆の食べ方はいろいろに変化した。何千年もの間は、冷たくして飲んでいた。ところが、今から約500年くらい前にヨーロッパにカカオが入ると、甘くて香ばしい温かい飲みものとなり、約160年前に現在のような、食べるチョコレートが生まれた。



感想
スゴ本オフで紹介されていた本。別にそこまでチョコレートに興味があるわけではないんだけど、『銃・病原菌・鉄』レベルという宣伝文に興味を惹かれて。
チョコレートについて、その食され方の歴史、作り方等、様々な情報が扱われており、色々と新しいことが知れた。豆知識的なものではあるけれど、結構ためになった。ココアバターには6種類の結晶多形があるとか、もっとも適したⅤ型に結晶化させるためのテンパリング法についてとか、なかなか面白い。


当然のことではあるんだけど、一つの食べ物にも様々な歴史があり、技術が詰め込まれている。興味を持てば、そこから多くの世界が広がっていく。だからこそ、興味の幅を無制限に広げるのではなく、知識が関連し合い深め合えるようにコントロールしていくべきなんだろうけど。


でもまあ、たまにはこういうのもいいな。最近は息抜きばかりのようにも思うけどね。チョコレートを食べながら、まったりと読書を楽しんだ。