幸福の「資本」論
幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/06/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さまざまな進化論的・心理学的な理由から幸福になるのはとても難しいのですが、そのなかでもっとも確実に幸福度を上げる方法は、やはりお金持ちになって「経済的独立」を実現することなのです。
究極のソロ充(すべての社会資本を政治空間から貨幣空間に置き換えた人)は、恋人や家族とのつながりを捨てる代わりに人間関係が生み出す面倒なこと=煩悩から自由になるわけですから、これは仏教の悟りと同じです。ゆたかさ(お金)とテクノロジーによって、いっさいの修行無しに誰でも「悟り」の境地に達すことができるようになったのです。
社会資本の「強いつながり」は、いまでは映画やテレビ、アニメやゲームで擬似的に代替できます。テクノロジーがさらに進歩すれば、VRで恋愛やセックスまでできるようになるでしょう。
困難が大きいほど、それを乗り越えたときの幸福感も大きいのなら、「幸福」は理想の人生のポートフォリオの中にあるのではないことがわかります。幸福な人生を目指して頑張っているときが、もっとも「幸福」なのかもしれません。
感想
橘玲さんによる本。この人の考え方は僕とかなり似通っているし、共感しながら読めた。ソロ充とか、既に僕が実現しているポジションだし、新たに得たものがあるかと言えば、ちょっと微妙ではあるけれど。早く金融資産を確立し、自由な人生を手に入れたいものだ。
普通の人が高い価値を置く「愛情空間」にそれほど価値を感じないで済むならば、競争戦略的にコストパフォーマンス的にかなり有利だよな。欠陥を利点に変えることができる。